クアラルンプール通信
元気のいいインド人街
ご存じのように、マレーシアはマレー系60%、中国系30%、インド系10%からなる多民族国家ですが、インド系が最近元気がいいように思われます。
当方が住んでいるKLセントラル地区は日本でいえば東京駅周辺エリアに相当しますが、ここにマレーシア最大のインド人街、ブリックフィールドがあります。
かつて、このエリアで煉瓦製造が盛んに行われていたことからこの名前がついたと聞きました。
アジアの国々の中央駅周辺にはインド人街が多くみられます。これは植民地時代に多数のインド人が大勢連れてこられ、鉄道建設に使役されたのが発祥のようです。
この街にはヒンズー教特有の文化と強烈な(お香の)匂いが充満しており、独特の雰囲気があるため、観光客の人気エリアになっているようですが、我々日本の中高年にはなかなか理解できないことが多くみられます。
その代表例が、“けったいなものを作りたがる”ということです。
インド系の人々はモニュメントがお好きなようで、あっと驚くようなものがいくつか目に飛び込んできます。
<其の一>
インド人街の入り口には、とても大きなゲートが複数建設されています。
異教徒を歓迎(むしろ拒否?)しているようで、かつまた存在感を誇示しているような感じがします。
<其の二>
象の形をしたヒンズー教の神様≪ガネーシャ≫をモチーフにした噴水は、設置スペースに比較して極めて大きく、ショッキングな色をしています。
<其の三>
歩道には小型のアーチが建造されていますが、形も色も異様で、どう見ても通行の邪魔になるとしか思えません。
これが最近KLセントラル駅の真ん前あたりまで延長設置されたのです。
こんなものが東京駅前の大通りに建造されている光景はとても想像できません。いったい、インド人街のエリア拡張をアピールしたいのでしょうか、はたまた、何もないところを埋め立てて人工島作ったどこかの国と同じ発想で実効支配を目論んでいるのでしょうか。
最近何かと旗色の悪いこの国のトップですが、インド系の人気を取り込むために黙認している、というのが最もありそうな話だと思われます。
<其の四>
ごく最近インドからごっついゲートを購入し、それが公共スペースに設置されました(RM5百万らしい)。
つい先日の11月下旬にはインドからモディ首相を招き、両首脳御揃いでにぎやかにお披露目セレモニーも挙行されました。
あいにく式典の時の写真はありませんが、本日撮影したそのゲートをご覧いただきたいと思います。
近所の知り合いのインド人に、この何とも風変わりなゲートのことを尋ねてみましたが、名称もいわれも誰も知りませんでした。
式典は既に終わりましたが、工事は此れからまだまだ続く様子です。
工事の工程管理はどの国でも難しいようですね。
杭打ちデータを簡単に作る方法などを教えてあげた方がいいかも知れません。
レポーター:KLボレボレ隊2号