2018年日本マレーシア倶楽部懇親忘年会開催

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恒例の日本マレーシア倶楽部懇親忘年会が、11月28日(木)午後6時30分よりコートヤード・マリオット銀座東武ホテル「芙蓉」で開催されました。
いつも通りの2部構成になる懇親忘年会は、司会進行をつとめる臼井誠一副理事長の開会宣言によって幕が切って落とされました。
第一部の講演会は、NHK初の女性アナウンス室長、紅白歌合戦の総合司会を歴任され、現在フリーアナウンサーとして朗読会講師、「話し言葉」の教育活動などでご活躍中の山根基世氏に「定年退職後をどう生きるか?」をテーマに講演をしていただきました。

山根基世氏

講演の要旨は次の通りです。

『NHK定年退職後、NHKに残る選択肢もあったのだが、定年後は自由に生きたいという思いもあり、敢えて、大組織を離れ新たな仕事に向かうことにした。
志を同じくする宮本隆治さん、松平定知さんらとともに「言葉の杜」を立ち上げた。原点には子供たちの言語力低下への危機感があった。言葉の力がなければ思考力もコミュニケーション力も低下し、子どもたちが自らの幸せな人生を切り拓くことはできない。子どもの言葉を育てることは、今の日本の喫緊の課題だと感じたのだ。

こうした残念な現状を来した原因の一つは核家族化。昔の大家族と違って、父母と子どもだけの会話から学べることは少ない。もう一つの大きな原因は地域社会の崩壊だ。かつて冠婚葬祭事ごとに集まった場で、子どもたちは多様な大人の多様な言葉を学ぶことができた。今、その場がない。

この現状を変えたいと、朗読を通じて地域の人々をつなぎ、大人も子供も一緒に、心を通わせる言葉を身につけることのできる「場」を作る活動をしている。
まず新美南吉の故郷・愛知県半田市で実施したが、これを全国規模に広げたい。半田では「みんなでごんぎつねプロジェクト」と名付けて行った。朗読は、作品から作者の心をくみ取り、聴き手の心に届けるもの。言葉から、その心を思い遣る、これは「生き心地のよい街」の形成に繋がっていくものと思っている。これを全国に徐々に広げて行くことを目指しており、そのために「朗読指導者養成講座」を2015年より実施している。この活動が多くの賛同を得て広がり、心と心が通い合う社会になれば幸い。
先日100歳の老教授に励まされた。年齢を意識しないで頑張っていきたい。』

山根氏は締め括りに、夢を捨てずに“日々新たであることが自分自身を活性化する”と述べました。同氏の思いを語ったこの言葉には、参加者の気持ちを前向きにさせる魔法のような力があるように思えました。

講演に聞き入る参加者

参加者に感銘を与えた講演を終えた後は、第二部の始まりです。
町田博淳理事長の開会挨拶に続き、土井英嗣氏(元東レマレーシア統括会社社長/JACTIM副会頭)の乾杯のご発声で懇親会が華やかにスタートしました。

乾杯で参加者の緊張が解け喉を潤したところで、正木恒一郎理事より当倶楽部の2018年活動報告と2019年度活動計画の概要がスライドを使用して行われました。特筆事項として、私たち日本マレーシア倶楽部会員が執筆を担当し、発行元の稲學館に全面協力して年内或いは年初に刊行される予定の「国際知識検定マレーシア公式テスト」の概要と見本が披露されました。
この本は、国際知識普及協会が実施している「検定」を受けるためのテキストとして用意しようとするものですが、単なる旅行者用ではなく人文地理的な観点から総合的にマレーシアを捉えた解説書という位置付けとしています。間もなくの刊行にご期待ください。

「国際知識検定マレーシアテキスト」の見本

活動報告、活動計画が終了した後は、楽しく和気あいあいの雰囲気の中、会場の至る所で参加者同士の懇親・歓談の輪が広がっていきました。

左から町田氏、赤阪氏、山根氏、田中氏
会場の随所で歓談の輪が広がりました

会も半ばを迎え、新会員、初参加者、マレーシア、外国人の方々、会員以外で参加いただいた方々から短いご挨拶をいただきました。

ご挨拶は次の方々からいただきました。(順不同、敬称略)
Lew Yau Keong (野村アセットマネジメント)、Chang Yong Lik (Lew氏友人)、Crystal Tin((Lew氏友人)、Chee Sze Keat (Lew氏友人)、小原孝博(海外職業訓練協会国際アドバイザー/元富士ゼロックスマレーシア駐在)、中澤信哉(LIXIL製品技術担当)、ゲン ショウ エキ(大和PIパートナーズ国際投資部)、下田幸輝(弁護士/マレーシアで就労予定)、吹野俊郎(元NHK山口放送局長)、梅田智志・湊美子(NHK)、諸橋大介(サマディ) 浅沼宏一(サマディ)、山田十紀人(当倶楽部監事/元マレーシア双日取締役)

各人からご挨拶をいただいた後は、歓談タイムが続きました。しばらくして、本日ご講演をいただいた山根基世氏の著書『こころの声を「聴く力」』5冊を当選者に差し上げる抽選会が行われ会場は更に盛り上がりました。

楽しかった懇親会はあっという間にお開きの時間が近づいてきました。
田中日出男氏(マナーキッズプロジェクト理事長)から閉会のご挨拶をいただいた後、山口県防府市大道の小俣地区に伝わる神事で、一回目は今年の収穫を喜び、二回目は来年の豊作を願い、三回目は今年の悲しみや苦しみを忘れるために腹の底から三回大声で笑う「笑い講」になぞらえ、お面を被った町田博淳理事長と磯貝隼人理事のリードで会場の参加者の皆さんと“わっはっは、わっはっは、わっはっは”の三笑で創立10周年を迎えた日本マレーシア倶楽部の本年度懇親忘年会をめでたく締め括りました。

田中日出男氏による閉会の辞

次回恒例の夏季懇親会は、6月6日(木)午後7時より今回と同じコートヤード・マリオットマリオット銀座東武ホテル2階「芙蓉」で開催いたします。

会員はもとよりご友人ご家族皆様お誘いあわせのうえ奮ってご参加ください。

イベント委員会

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日本マレーシア倶楽部の特徴

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